日本でも通販サイトや養蜂場のウェブサイト上から生はちみつを購入することができます。しかし、舐めてみるとわかるのですが、ベトナムの生はちみつ(ユーゴックの商品)とはまるで味が違うことが分かります。
日本で生はちみつというと、一般的には百花蜜が多く出回っているようですが、一方ベトナムでは単花蜜が多いですこの2つの違いはいったい何なのでしょうか。
百花蜜と単花蜜の違い
百花蜜とは、漢字から見てわかるように、数多くの花の蜜から採蜜した蜂蜜を指します。一方、単花蜜は、一種類の花から採蜜した蜂蜜を指します。
温暖気候の日本で出回っている蜂蜜は、一般的にはレンゲやアカシア、トチ、ラベンダーなどのハーブといった、いわゆる香り高い花から採るのが普通。レンゲ一種だけでは販売するほどの蜂蜜を採蜜できない農家が大半です。ですので、「百花蜜と名付けて、採れた蜂蜜すべて混ぜてしまおう」という発想に至ったのそもそも。
一方、ベトナムはコーヒー花やランブータン、竜眼など果物や食品となる花の蜜から蜂蜜を作っていますので、どこの農家も広大な農園を持っています。ですので、単花蜜でも十分な量を採蜜できるのです。
百花蜜と単花蜜。どちらがおいしい?
もちろんこれは人によって考え方、感じ方は異なりますが、一般的には「百花蜜は料理素材に向いていて、単花蜜はそのまま食べるのに向いている」と言われています。
百花蜜はさまざまな種類の蜂蜜が混ざっているので、よく言えば、養蜂場オリジナルの蜂蜜の味。悪く言えば特定の味がしないことが挙げられます。ですので、「コーヒー花の味の蜂蜜!」というよりは、「蜂蜜の味がすればいい」という状況で利用価値が高いと言えます。
一方、単花蜜は当該種類の蜜ならではの味がしますので、「コーヒー花の蜂蜜は好きだけど、ランブータンの蜂蜜はおいしくない」といったように、はっきりと味を区別できます。ユーゴックでは、南国ベトナムの味をお土産に持ち帰ってほしいがため、単花蜜を主に販売しています。
当たりもあれば、はずれもある。それが自然食品の魅力
すべてが同じ味ではなく、おいしい蜂蜜があれば、自分の舌には合わない蜂蜜もある。それが本当の蜂蜜の魅力だとユーゴックは考えます。ユーゴックではまだ3種の蜂蜜しか取り扱っていませんが、実はベトナムだけで10以上の蜂蜜の味が存在します。
ユーゴックでは一つ一つ農家兼養蜂場へ足を運び、日本人旅行者及び在住者の舌に合うかを目利きして、取り扱うか否かを判断しています。自然食品の魅力を、生はちみつから感じ取っていただけると嬉しい限りでございます。