はちみつの仕入れで確認すべき品質基準とは？

はちみつを仕入れる際に最も重要なのは「品質」です。品質の良し悪しは主に「色」と「味」で判断されます。色が黄金色や琥珀色のものほど高品質とされ、黒ずみが目立つものは低品質と判断されることが多いです（同じ種類の中で）。

これらの基準は、はちみつを加工せずにそのまま販売する場合に特に重要です。また、品質基準は通常10〜15段階で評価され、主にそのまま食品として使用できるかどうかを決定します。

また、味についても重要なポイントです。上記でいう品質レベルが低いはちみつは食品としては適していませんが、仕入れが安くなります。

「ベトナム産はちみつをコンテナで輸入したいから値段教えて」とよく質問をいただくのですが、上述したようにはちみつを使用する目的によって品質が変わり、品質レベルによって販売価格も大きく変わることは良く覚えておくといいでしょう。

仕入れる時の参考に！ベトナム産はちみつの特徴とその品質評

ベトナムのはちみつは、その独自の風味が特徴です。熱帯地域に自生する果実の花から採取された花蜜を主に使用しているため、甘みが強くフルーティな香りが感じられます。日本のはちみつが主に植物系の花から採取されるのに対し、ベトナム産は果実系の花蜜が多く、異なる味わいを楽しむことができます。

ただし、ベトナムは雨季の期間は自然災害レベルの豪雨が降り、その期間に採取されたはちみつは水分量が多く糖度が低くなります。発酵しやすくもあるので、ベトナム産はちみつの特性の1つとして認識しておいてください。

海外からはちみつを仕入れる際の貿易手続き

はちみつを海外から輸入する場合、いくつかの重要な手続きが必要です。特に輸入元がベトナムの場合、EPA（経済連携協定）を利用することで関税率を低く抑えることができます。ベトナムとのEPAでは、関税を12.8%に引き下げることが可能で、これは他国と比べても非常に有利です。

また、輸入手続きには「インボイス」や「パッキングリスト」、「原材料表」、「製造工程表」など、いくつかの書類が必要です。これらの書類は輸出者が準備できますが、必要書類の指示は輸入社側（日本企業側）がするため、仕入れを考えている日本企業がこれまではちみつの輸入経験がない場合は、ある程度の学習が必要です。

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業務用はちみつ仕入れ時のコスト削減方法

業務用はちみつを仕入れる際、コストを削減するためのポイントとして「大量発注」が挙げられます。大量に発注することで、1kgあたりの価格を抑えることができ、結果的にトータルコストを削減できます。特にベトナムからの直接取引は、仲介業者を通さないことでさらにコストメリットが得られることが多いです。

また、輸送コストの削減も重要です。航空便よりも海上輸送を選ぶことで、大量のはちみつを輸入する際に大幅なコストダウンが可能です。最もコストパフォーマンスの高い方法を選ぶことが鍵です。

海外からはちみつを仕入れる際に通関で足止めを食らうリスクと対策

海外からはちみつを仕入れる際の一番考慮すべきリスクは、「輸入港で足止めを食らう」ことです。つまり、はちみつ自体は無事日本の港に到着したものの、何かしら問題があり日本企業（仕入れ側）が引き取ることができない状況です。

よくある原因は以下です。
・書類に不備がある
・禁止成分や特定成分の基準値を超えている

基本的に書類に不備があるパターンは日本企業（仕入れ側）の責任です。冒頭でも説明したように、輸出側（海外）が用意する書類は日本企業（仕入れ側）が指示するからです。

一方で禁止成分は成分の基準値が超えているケースは揉める原因となります。まず、禁止成分で引っかかるケースのほとんどは「日本では禁止されているが海外現地では禁止されていない」からです。
輸出側が含有成分をしっかり説明していない場合は輸出側のミスですが、禁止成分の確認を怠っていたら輸入側の責任です。
ただし、はちみつに限って言えば、原料ははちみつと水分なので、他の含有成分が混じることはありません。

ただし、これまでニュージーランドやカナダ、アルゼンチン産はちみつにおいて発がん性物質が微量に混じっていた事例があるため、そこで引っかかる可能性はありますが、発がん性物質の具体的な成分名を事前に知らされていないと輸出側は含有検査ができないので難しい問題です。

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海外のはちみつをトラブルなくスムーズに仕入れるコツ

海外のはちみつを仕入れる際にトラブルなくスムーズに仕入れを成功させるコツは、「はちみつの輸出入実績のあるアカウントの輸送手段を使う」ことです。例えば船便で輸入の際、「以前うちの会社でDHLの船便ではちみつを輸入したことがある」と言う場合は、そのアカウントを使って海外の輸出側に輸出手配をしてもらうのがおすすめです。

はちみつを輸出する際は通関でグリーンライン（グリーンレーン）、イエローライン（イエローレーン）、レッドライン（レッドレーン）のいずれかに区別され、グリーンラインであれば通関はほぼトラブルなく通ります。

イエローラインは書類で詳細をチェックされ、レッドラインは個体検査があるため、検査に引っかかったり一週間以上足止めを食らうこともよくあります。

話氏は戻りますが、これまで輸出入実績のアカウントがあれば、それを用いることでグリーンラインに入る可能性が高く、初めての輸出入（あるいは数年ぶり）であればイエローもしくはレッドラインに入る可能性が高いです。

海外のはちみつの仕入れに失敗＝通関を通らなかった場合はどうする？

海外からはちみつを仕入れたものの、日本の通関を通らない場合は以下2つの選択肢があります。

1．港で破棄する
2．はちみつを輸出元に返送する＝シップバック

これは筆者のこれまでの経験では選択できず、通関の職員から連絡があり「破棄してください」と言われます。
その場合、港の専門業者に破棄を依頼すると驚くほど高い金額となります。

一方で市区町村によっては自治体に依頼することができ、それが可能であれば10分の1程度に破棄費用を抑えることができます。
その他は港周辺に破棄を依頼できる業者がいるのでネットで探してみるといいでしょう。

ちなみに、港で破棄するかシップバックかを選べる場合、通常は港で破棄します。シップバックは返送料も高いので、海外の輸出元も「そっちで破棄してくれ」と言ってくることがほとんどです（コンテナレベルの量だとシップバックを依頼するかも）。

ちなみに破棄やシップバックにかかる費用は事前に打ち合わせしてください。ただし、基本的にはちみつの仕入れ・輸出入はFOBなので、海外の輸出元は現地を出航するまでしか責任はもたず、日本到着後は仕入れ側が責任を負うのが常となります。

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仕入れにおすすめ！ベトナム産はちみつの「自然な味わい」の魅力

ベトナムのはちみつは、熱帯地方特有の果実の花から採蜜されており、フルーティな味わいが特徴です。特にランブータンやライチ、リュウガン、コーヒー、ミントなどの花から採取されたはちみつは、甘みが豊かで、スイーツや飲料の甘味料としても重宝されます​。

また、ベトナムの自然環境で育まれた花蜜は、香りも豊かで、料理に使うとその風味が一層引き立つと言われています。このように一種類の植物から採取されたはちみつを「単花はちみつ」と呼び、複数あるいは不特定多数の植物から採取されたはちみつは「百花はちみつ」と呼び、日本では果実農家ではちみつを作っているところがほとんどなく、また一度の採蜜量も少ないため百花はちみつが普通となります。

百花はちみつを食べたあとにベトナムの単花はちみつを食べてみると、その味わいの違いに驚くはずです。

ベトナム産はちみつの輸入と仕入れにおける重要なポイント

今回の記事では、はちみつの仕入れ方法、特にベトナムからの輸入時の品質と貿易手続きについて解説しました。

この記事のポイントをおさらいしましょう。

– 品質チェックは「色」と「味」が重要
– EPAを活用し、関税率を抑える
– 信頼できる輸入先と適切な輸送手段を選ぶ

ベトナム産はちみつは、その独特な味わいとフルーティな香りが魅力ですが、輸送時の品質管理と貿易手続きに注意が必要です。正しい手続きを実施することで、高品質なはちみつを安心して仕入れることができます。

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